個人のSNSで他人の写真を晒す人たち

(2018/1/4、タイトルと公開日時を変更)

以下を冷静かつ客観的に読める人がどれくらいいるか心配ですが、、。

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私は、いくつかの必要性からFacebookのアカウントを作っていますが、自分の動向を書き込む意味が分からないし、他の人の書き込みにも興味はないので、投稿したり閲覧したりするすることはほとんどありません。仕事上の知人からビジネスで上手に使っている人がいるから、試してみてはどうかと言われましたが、気が進まないまま何年も経ちました。唯一の例外が、桃太郎少年合唱団のYouTube公開のお知らせを公式Facebookへの投稿でしたが、先日YouTube公開を中止したので削除しました。

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さて、以下では桃太郎少年合唱団の事例を記しますが、プライバシー保護の観点からは一般的に成り立つことです。なお他の記事にも書きましたが、桃太郎少年合唱団では新聞のように社会的価値をもつメディアでの写真公開に対しては、(おそらくすべての)保護者が承諾書を提出していることを前提として以下を記します。

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「桃太郎少年合唱団」をFacebook内で検索すると、たっくさん見つかります。そして、だんだんと増えつつあるようです。

桃太郎少年合唱団のFacebookにかぎらず、何らかの組織の「公式」である場合、おそらく組織のメンバーから写真掲載の承諾書を取っているだろうから、たぶん問題ないと思いますが、その組織メンバーである「個人」による写真掲載は、承諾の範囲なのでしょうか? おそらく一般には「個人」の場合は承諾の範囲外でしょう。「個人」の写真掲載までを承諾の範囲としたら、収拾がつかなくなることは誰にとっても想像に難くないと思います。(※)

個人の写真を無断で公開することは、おそらく法律的にアウトです。(※)

(※)写真の無断掲載に関しての法的な捉え方については「Facebookにアップした写真、無断使用にご注意を」(弁護士ドットコムの一読を勧めます。

法律で考えなくても、少なくとも以下の3点を考えれば、ほとんどの場合、個人のSNSで自分以外の写真を掲載することは控えたほうがいいでしょう。

  1. その写真を世界に向けて流すことによって、誰が最大の利益を得るのか?
  2. その写真によって万が一問題が発生した時に、誰が最大の被害を被るのか?
  3. そして発生した問題に対して写真を掲載した人自身が責任をとれるのか?

たとえば、桃太郎少年合唱団の写真をある個人が自分のSNSに掲載していたとします。おそらく桃太郎少年合唱団を盛り上げようという気持ちがそうさせたのでしょう。私はその気持ちを否定するつもりはありません。しかし、善意であったとしても、上記の3点を考えれば、桃太郎少年合唱団に対して良いことではないことがわかると思います。なぜなら団員あってこその桃太郎少年合唱団ですから、何をするにあたっても団員保護が優先するからです。

情報リテラシーを身につけた人は、おそらくこう考えるはずです。

<我が子がインターネットで危険に晒される怖れがあるような団体に、つまり、情報公開のコントロールができていないような団体に、我が子を加入させようとは思わない。>

今後、まともな情報リテラシー教育を受ける経験を経た世代が保護者年代になったら、このような見方がどんどん強まるでしょう。Facebook、Twitterなど「今」を強調しすぎるメディアは、過去も未来も忘れさせる危険性が高いメディアです。ユーザーはそのことをしっかり意識しておかないと、知らないうちに加害者になってしまう場合があります。

自分が被害者にならないための予防策はもちろん重要ですが、知らないうちに自分が加害者になってはいないかという観点から捉えることもまた重要です。大学の学生さんの状況から言えば、情報リテラシーをしっかり学ぶまでは、後者の観点が疎かにされがちであるようです。

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Facebookであれば、盛り上げる気持ちを「いいね!」で示せば十分だと思います。

もっとも、サービス運営者は「いいね!」などで個人の嗜好を収集し、分析し、それを営利目的で利用することによってサービスを無料で提供します。やや極端な言い換えですが、ユーザーは、自分自身の情報、自分が公開した他人の情報を運営者に無償提供する対価として、無償で利用する権利を得ていると言えます。GoogleもYouTubeも、すべての無料サービスにおいて同様です。だから、「いいね!」するにあたっても、その都度熟慮するのが賢明です。そして、実名登録が前提の Facebook は別人格を演じにくい点でも、高レベルの留意が必要でしょう。

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ところで、写真に写っている人物の顔解析の技術がものすごく進歩していることを知っていますか? たとえば、複数の写真から同じ顔の人物だけを選び出すようなことは、数年以上前からパソコン上で可能になっています。最近は、顔認証でロック解除できるスマートフォンも登場しました。

これらのデータがインターネット内にあって、顔と個人情報がリンクされてしまったらどうなるか。サービス運営側はもちろんセキュリティの高さを主張します。ユーザーとしてはそれを信じたいです。しかし、つねに裏をかこうとするハッカーたちがいることを念頭において、十分注意しながら使う姿勢が求めれます。

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SNSの多くは、自分の「今」を伝えるときに有効なメディアです。しかし、自分の「今」を大切にすることが、他人の未来の蹂躙によって成り立ってはいけません。

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個人のSNSでの写真公開は、原則的には公開する人公開される人の個人対個人(未成年の場合は法律上の保護者)の関係ですから、その都度確認して承諾を得るのが常識です。確認と承諾がなされていれば、当事者間における問題はないでしょう。しかし、当事者とは全く関係のない時空間で問題を起こされる恐れがあるのがインターネットだから、公開する人はその点まで配慮すべきです。

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SNSはバカ発見器だと言われたりします。

メディアで騒がれるのは、食べ物のショーケースに入ったとか、おでんを指で突っつくとか、写真や映像に写った姿自体が愚かであったり人迷惑であったりする場合が大半ですが、写真投稿という行為自体も情報リテラシーの欠如やプライバシー保護への認識の甘さの発見器として機能します。

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上に書いたようなこと、別記事に書いたことを、昨年7月、一部の人たちに伝えました。

 

 

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